瀬谷ルミ子さん著 「職業は武装解除」を読んで

私が将来関わりたいのは医療分野における支援ですが、国境なき医師団の看護師である白川優子さんの本やコラムのなかで、

どれだけ患者を治療しても、戦争が終わらない限り次々と負傷者が運ばれてきて、対症療法しかできないことの苦しみについて話されていて、

そこから私も紛争解決について、興味をもつようになりました。

今回は、その分野のを専門とする瀬谷ルミ子さんが書かれた、「職業は武装解除」を読んだので、その紹介と感想です。

瀬谷ルミ子さん著 「職業は武装解除」

瀬谷ルミ子さんは、DDR(武装解除・動員解除・社会復帰)を専門に様々な国で活躍されており、今は認定NPO法人Reach Alternativesの理事長をされているようです。

本の中では、瀬谷さんの生い立ちや武装解除のプロになろうと決めたきっかけから、具体的にどのような仕事をしているのか、様々な経験が書かれています。

武装解除が職業って、すごく危険で難しそうなイメージで、この本を読むまではどんなお仕事なのか、想像もつきませんでした。この本を読んで瀬谷さんの取り組みを知り、ものすごく高い専門性が必要なお仕事で、瀬谷さんの行動力や創造力のすごさを感じます。

兵士というと、一般的に加害者側とイメージしていまいますが、加害者側であってもそうならざるを得なかった背景があります。そういった人たちに多方面からアプローチすることで、人々が自主的にその国の平和の担い手になっていく様子には、希望が持てました。

一方で、元兵士へ支援をすることで被害者が報われないことや、加害者を受け入れる被害者の苦しみについても書かれていて、一度分裂してしまった民族等が一緒に共存することの難しさについても考えさせられました。

他にも、依存せず自主性をもって取り組んでもらうことの難しさなど、本当に難しい問題がたくさんあると思うのですが、瀬谷さんはその道のプロとして取り組んでおられます。

もっと、私も勉強していこうと思ったし、こういった取り組みに関心を持つ人が増えてほしいなと思いました☻

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コメント

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